分析・AI/ML サービス

AWSはデータ分析・可視化・機械学習・AI機能を提供するマネージドサービスを多数揃えています。「どの用途にどのサービスを使うか」の対応関係がCP試験で頻出です。

概要

データ活用とAI/MLはクラウドの重要なユースケースです。AWSは専門知識がなくてもデータ分析や機械学習・AIを活用できるマネージドサービスを豊富に提供しています。CP試験では各サービスの名前と用途を正確に対応させることが求められます。

本ページでは分析系サービス(Athena・QuickSight・Kinesis・Glue)とAI/ML系サービス(SageMaker・Rekognition等)を整理します。

CP試験で押さえるポイント

データ分析サービス

Amazon Athena

S3に保存されたデータに対してSQLクエリを直接実行できるサーバーレスの分析サービスです。事前にデータベースにロードする必要がなく、クエリした分のデータ量だけ課金されます。ログ分析やアドホッククエリに適しています。

Amazon QuickSight

クラウドネイティブのビジネスインテリジェンス(BI)サービスです。S3・Athena・RDS・RedshiftなどのデータをグラフやダッシュボードとしてWebブラウザで可視化できます。BI レポートの共有・埋め込みも可能です。

Amazon Kinesis

IoTデバイス・アプリケーションログ・クリックストリームなどのデータをリアルタイムでストリーミング処理するサービスです。大量のデータをリアルタイムで取り込み・処理・分析します。

AWS Glue

データを抽出・変換・ロードするETL(Extract, Transform, Load)サービスです。サーバーレスで、異なるデータソース間のデータ変換・統合を自動化します。データカタログ機能で各データソースのメタデータも管理できます。

AI/ML サービス

Amazon SageMaker

機械学習モデルの構築・訓練・デプロイをワンストップで行えるフルマネージドプラットフォームです。データサイエンティストや機械学習エンジニアが機械学習ライフサイクル全体を効率的に管理できます。

Amazon Rekognition

画像・動画を分析して物体・顔・テキストを認識するサービスです。顔認証・有名人の識別・不適切なコンテンツの検出・テキスト抽出などに使われます。

Amazon Polly

テキストを音声(Text to Speech)に変換するサービスです。多言語・多種類の音声に対応しており、読み上げアプリや音声ガイドの作成に使います。

Amazon Transcribe

音声をテキスト(Speech to Text)に変換するサービスです。音声通話の文字起こし・字幕生成・会議の録音データからの議事録作成などに使われます。Pollyとは逆の変換方向です。

Amazon Translate

テキストの自動翻訳サービスです。多言語コンテンツのリアルタイム翻訳や、大量のテキストの一括翻訳に使います。

Amazon Comprehend

テキストデータから感情分析・キーフレーズ抽出・言語検出・エンティティ認識などを行う自然言語処理(NLP)サービスです。カスタマーレビューの感情分析などに使います。

Amazon Lex

音声・テキストベースのチャットボット(会話型AI)を構築するサービスです。Amazon Alexaと同様の会話技術を使っており、カスタマーサポートボットや音声インターフェースの開発に使われます。

Amazon Bedrock

AnthropicのClaude・Meta Llama・Stability AIなど複数プロバイダーの生成AI基盤モデル(Foundation Model)をAPIで利用できるサービスです。自前でモデルを訓練することなく、チャット・テキスト生成・画像生成などの生成AI機能を自社アプリケーションに組み込めます。

関連サービスとの違い・使い分け

CP試験では「どの用途にどのサービスか」をシナリオ形式で問われます。以下の対応表で確認しましょう。

用途・やりたいこと 使うサービス ポイント
S3に蓄積したログをSQLで分析したい Athena サーバーレス。S3のデータを直接クエリ
データをグラフやダッシュボードで可視化したい QuickSight BIサービス。ダッシュボード作成・共有
IoTデバイスのデータをリアルタイムで処理したい Kinesis ストリーミングデータのリアルタイム処理
異なるデータソース間でETL処理を行いたい Glue サーバーレスETL。データカタログ管理
機械学習モデルを構築・訓練・デプロイしたい SageMaker ML全ライフサイクルのマネージドプラットフォーム
アップロードされた画像から顔や物体を検出したい Rekognition 画像・動画の物体・顔・テキスト認識
テキストを音声ファイルに変換したい Polly Text to Speech(テキスト → 音声)
音声通話の録音を文字起こしたい Transcribe Speech to Text(音声 → テキスト)
多言語のコンテンツを自動翻訳したい Translate テキストの自動翻訳サービス
カスタマーレビューの感情(ポジティブ/ネガティブ)を分析したい Comprehend 感情分析・キーフレーズ抽出などのNLP
カスタマーサポート向けチャットボットを作りたい Lex 会話型AIインターフェースの構築
既存の生成AIモデルをAPIで使ってアプリに組み込みたい Bedrock 複数の基盤モデルをAPIで利用可能。自前訓練不要

Polly と Transcribe の違い

混同しやすい2つのサービスです。Pollyは「テキスト → 音声」(Text to Speech)、Transcribeは「音声 → テキスト」(Speech to Text)です。名前に注目すると覚えやすく、「Transcribe(文字起こし)」という英単語の意味から「音声 → テキスト」と覚えましょう。

SageMaker と Bedrock の違い

SageMakerは自社のデータを使って機械学習モデルをゼロから構築・訓練・デプロイするためのプラットフォームです。Bedrockはすでに訓練済みの生成AI基盤モデルをAPIで呼び出すサービスで、モデルの訓練は不要です。

確認問題

付録:公式ドキュメント・Black Belt 動画

さらに深く学びたい方は、AWS公式の以下のリソースを参照してください(いずれも外部サイトが開きます)。

公式ドキュメント

AWS Black Belt Online Seminar(動画・解説資料)